かんよう出版ブログ

寛容の精神

2012.04.11

 かんよう出版の「かんよう」には、当ホームページに記載のとおり、五つの意味があります。ひらがなで表現することによって五つもの意味が出てきたのです(日本語の最も面白いところです)が、一つとるとすれば、それは「寛容」です。「寛容」は、古今東西、実に多くの人や組織が取り沙汰してきた概念です。

 

 そんな中で、当社の「寛容」は、E.M.フォースターという英国人作家の「寛容の精神」という評論からとっています。といっても、「寛容」という言葉自体は特殊な用語ではなくて一般語ですから、もはや出典がどこから、などということもないのですが・・・。

 

 E.M.フォースターの生涯のテーマは「愛」です。しかし、フォースターは、「愛」は私生活では最大の力となるが、公の生活では役立たないと言っています。そのときに、大切なのが「寛容」の精神だというのです。一言でいうと、愛そうとするな、寛容の精神で我慢しろ、というわけです。もちろん、単純な論理展開でそう言っているわけではなく、そこには、彼なりの愛と寛容への底深い理解があるのです。

 

 いまの時代、最も求められる心の在り方は「寛容」の精神です。ただ、人間にとって最終的に最も大切なのはやはり「愛」です。ですから、一番大切な愛を実現できない愚かな今の人間にとって二義的に大切なのが「寛容」であり、「寛容」はあくまで「愛」が実現するまでの暫定的なものだという意味なのです。さて、その「愛」が実現する世界、社会はいつ来るのでしょうか・・・。

category: 寛容について

このブログの続きを見る

ブログカテゴリ

月間アーカイブ