かんよう出版ブログ

個人で、小さく、楽しく出展(ソウル国際ブックフェアから)

2012.07.02

 ソウル国際ブックフェアで驚いたこと。5番目は、

 5、個人ブースがそれぞれ個性的でユニークであったこと。

 

 ソウル国際ブックフェアでは、出版社のブースにくらべて、ほんの小さなスペースのブースであるが、個人出展のブースが設けられている。かなりの出展があり、これがまた出版社ブースに負けず劣らず盛況だった。それぞれが思い思いにユニークなディスプレイをしているが、その中に日本からの出展者がお二人いらっしゃった。しかも、お二人とも関西からの出展。

 

 

 上の写真は、「あんそら」さんのブース。もう今回で4回めの出展だとか。食べ歩き記や観光案内などソウル関係の著書を何冊か、そして台湾や香港のガイドまで。それだけではなく、なんと京都のケーキ屋さんや、手芸店を紹介する著書まで多彩。すべて、ご自分の足で回って、実際に取材した中身の濃いものばかり。実にバイタリティあふれる女性で、ここ、ソウルで、関西パワーの底力を見せつけられた。まもなく、奈良のかわいいお店を紹介する本が予定されている。

 

 

 もうひとかたは、鍵本聡さん。なんと、講談社ブルーバックスの『計算力を強くする』シリーズの著者。これは何度も版を重ねる人気本。そのほかにも十数冊の、お勉強を好きになるための本を出版されている。

 

 

 その中の一作がハングルで出版され、展示されていたのが下の写真。フェア終了後には、台湾でも翻訳出版され、新刊が届いたとのこと。しかも、明後日から東京国際ブックフェアと併催で今年初めて開催されクリエイターEXPOにも出展される。バイタリティーとユーモアあふれる男性で、いったいどこから、この底抜けの明るさとエネルギーが湧き出てくるのか。爪の垢でも煎じて飲ませてほしいものだ。その秘訣はご著書を読めばわかるので、皆さんぜひ買って読んでみましょう。

 

 

 個人ブースは、小さいが、ひとつのヴイレッジをなしていて、出展者みんながとにかくフェアを楽しんでいる。その楽しさが、来場者にもひしひしと伝わってくるのだ。出版社ブースとともに、こんな出展の在り方も混在しているソウル国際ブックフェアに乾杯 !!!

 
 
 楽しい5日間(当社視察は3日間)を有り難う。かかわった皆さん、お疲れさまでした。

 

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キリスト教書籍の多さは韓国ならでは(ソウル国際ブックフェアから)

2012.07.01

 ソウル国際ブックフェアで驚いたこと。4番目は、

 4、キリスト教関連書籍のブースが予想以上に多かったこと。

 

 

 キリスト教書籍の出版社の単独ブース、そして、いくつかのキリスト教系出版社が集まって連合ブースもある。これらキリスト教書籍のブースを合計すれば、子ども向けの本と同じく、かなりの面積になっているだろう。韓国のクリスチャン人口は、全人口の25%とも30%とも言われている。日本が、昔も今も1%であることを思えば、これはすごい数字で、4人のうち1人がクリスチャンということになる。ソウルの街を1分歩けば必ず十字架が見えるのもうなづける話だ。

 

 

 当然、キリスト教書籍の出版社の数も多く、ブックフェアでのシェアも大きくなるということだ。書籍も、保守系福音主義から、民衆神学などの流れを汲む革新系まで様々だし、海外の神学書の翻訳出版も多いし、日本からのものもけっこうあった。新刊もかなり多いようだが、それらがどれだけ売れて(読まれて)、永続的な価値のあるものになっているのかは不明である。日本の新刊のように、出版されてはすぐに消えていくということを繰り返しているのではないことを願う。

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子ども向けの書籍が人気(ソウル国際ブックフェアから)

2012.06.29

 ソウル国際ブックフェアで驚いたこと。3番目は、

 3、子ども向け書籍のブースがかなりの割合を占めており、他にくらべて盛況であったこと。

 

 

 会場全体の何分の1ぐらいのスペースだろうか。おそらく5分の1以上は間違いない。子どもの本にかんするブースの面積である。それほど、ソウル国際ブックフェアでは、子どもたちか読む本が多く展示されていた。そして、来場者もそちらにかなり多くの人が流れていた。さすが、教育熱の盛んな韓国ならではの光景である。

 

 

 ただ、お受験用の参考書的なものばかりかと言えば、決してそうではなく、かわいい絵本が大勢を占めていた。今風の楽しいお話の絵本、昔話の絵本、科学を解き明かす絵本、・・・、実にたくさんの絵本があるものだ。人口は日本の半分より少ないのに、絵本の数は日本より多いのではないだろうか。子どもたちの教育には、出費も惜しまないようで、人気の書籍はどんどん売れていた。

 
 東京国際ブックフェアでは、子どもたちの本のウェイトはどれぐらいを占めるだろうか。また、人の流れは。ソウルとの比較が楽しみだ。

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電子書籍は人気がない?(ソウル国際ブックフェアから)

2012.06.28

 ソウル国際ブックフェアで驚いたことの二番目は、

2、電子書籍にかんする展示は、あまり人気がなかったこと。

 

 

 韓国は、日本よりはるかに進んだネット社会だ。ここcoex でも超高速wifiが整備されているし、家庭でのネット環境はさらに充実している。誰もが、どこでもいつでも、充実したIT環境の中で、ネット媒体を駆使している。となれば、当ブックフェアでも、紙の本のブースは閑古鳥、電子書籍のブースが大賑わいという風景になるはずなのだが・・・。

 

  
 
あくまで紙の本中心で、電子版については専門のフェアがあって、はるかに大盛況なのかもしれない。しかし、おそらく、それぞれの人々の中で、うまく仕分けができているのだろう。たとえば、一字一句を吟味して読み解いていかなければならない古典文学や純文学といった作品は紙の本で、軽くさらっと流し読みしながら、その雰囲気を楽しむライトノベル的な小説作品は電子書籍で、すなわち、じっくり腰を据えて読む本と、さらっとラフな気持ちで読み流す本とで、うまく使い分けができているのだろう。

 
 ネットが進んでいるからこそ、紙媒体の大切さを知っているのだろうか。ネット一辺倒にはならない、ネット中心社会におけるその善良なすがたを見ることができた。そうだとすれば、日本のデジタルとアナログの関係は、韓国のそれに多くを学ばなければならないということになるだろう。研学の分析を待ちたいと思う。

 

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ブックフェアの若者たちに韓国の未来が(ソウル国際ブックフェアから)

2012.06.28

 ソウル国際ブックフェアで驚いたこと五つを順に考えていこうと思う。まずは、

1、来場者がたいへん多くて賑わっていた上に、その中心は若い人だったこと。

 


 

 会場となったcoexはなかなかよくできた見本市会場で、昨年見たフランクフルトのメッセを思わせるキレイなイベントスペースだ。日本の幕張メッセや大阪のインテックスとは、何かどこかが違う。何が違うのかという分析も興味があるが、それはさておき、ソウル国際ブックフェアの賑わいには驚いた。この国では、紙の本はまだまだ捨てたものではないと直感した。日本でも、もちろん紙の本は捨てたものではないのだが、会場に若い人が多いのを目の当たりにして、韓国社会の持つ底力のようなものを感じた。
 

 正確な来場者数(1)、年齢別構成(2)、男女別構成(3)、平均滞留時間(4)総売上金額(5)などを見ないと何とも言えないが、かなり多数(1)の、かなり若い(2)「男女」両方(3)が、かなりの「時間」(4)をここで過ごして、かなりの書籍を「購入」(5)していったものと思われる。頼もしいことではないか。若者のデートコースがブックフェアなんて、日本では考えられるだろうか。
 

 ここで買った本を読んで読後感を語り合ったり、友人に連れられて興味のなかった者が本に親しんだり、ということが、毎年継続されていけば大きな力になる。その力は、国を変えていく大きな力にまで発展し得る。本というものは、それだけの力を持っているものだからだ。ブックフェアでの若者たちの活気と熱気に、この国の輝かしい未来を予感した。

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ソウル国際ブックフェアで驚いたこと

2012.06.27

 2012年ソウル国際ブックフェアが6月20日から24日までの5日間、ソウルの三星洞Coexで開催された。フェアは、韓国で最大規模で、全20カ国、586の出版社が参加したという。

 

 
  当社からは、視察と商談を兼ねて、22日〜24日の3日間、連日会場を訪問した。そこで感想というのか、少々驚いたことを5点。

 

 1、来場者がたいへん多くて賑わっていた上に、その中心は若い人だったこと。

 2、電子書籍にかんする展示は、あまり人気がなかったこと。

 3、子ども向け書籍のブースがかなりの割合を占めており、他にくらべて盛況であったこと。

 4、キリスト教関連書籍のブースが予想以上に多かったこと。

 5、個人ブースがそれぞれ個性的でユニークであったこと。

 
 5点とも、来週開催される東京国際ブックフェアとの相違点が浮き彫りになったものと思われる。

 

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その日は必ず来る

2012.05.24

 なんと3週間、ブログを更新しなかった。これでは、せっかくアクセスしていただいた方も、もう離れていってしまったに違いない。といっても仕方がなかった。当社刊行の第1弾、第2弾の最終段階の作業に忙殺されていたからだ。
 

 ということで、ようやく、2冊の最終作業をほぼ終え、実際の本が出来上がる一歩手前まで、こぎつけた。ホームページにも、やっと表紙画像を掲載することができた。

 
 実感したのは、必ずその日はやってくる、ということ。遠い先の予定を決めたり、約束をしたりすると、まだまだ先、という期間がずっとずっと長く続く。それが、いつのまにか、あと一ヶ月、あと一週間、あと1日、いよいよ今日・・・ 、と近づいてくる。その日は必ずやってくるのだ。言い換えれば、時間は必ず先へと進むのであって、後ろへは戻らないということだ。時間は決して裏切ることがないのだ。この単純な事実を改めて実感した。

 
 ほんとに、本ができるのだろうかと不安に思いつつ、それも遠い先のことと思っていたのが、いよいよそれを手に取る時が近づいてきた。設立後初の刊行ゆえ、店頭に並ぶまではそこからまだ時間がかかるが、とにかくその日まで秒読み段階に入った。

 
 乞うご期待。

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大阪発の名書体で、大阪から出版

2012.05.01

 本づくりにあたって、こだわりは欠かせないが、今のところ、結局、最後まで決着がつかずに、こだわり続けたのが、書体。今のコトバで言うと、フォント。

 
 決着と言っても、ひとつに決まるわけでもない。出版する本の内容によって、一冊一冊変えていくことになるからだ。固い論文に合う書体、小説に合う書体。さまざまだ。小説でも、古典的な長編ものと、古典的でも軽快な推理小説、あるいはロマンチックな恋愛小説とでは、似合う書体が違う。

 
 とりあえず、かんよう出版が、最初に出す書籍については、比較的固めの論文調に似合う書体を選んだ。固い内容でも、多くの人、特に若い人たちにもしっかり読んでもらわないといけないから、オーソドックスでシャキッとした書体がいい、と選んだのが、リュウミンの明朝体。結局、書籍出版には最も多く使われているフォントに落ち着いた。

 
 多く使われているものというのは、やはり良いものということなのだろうか。モリサワのリュウミンというと、長らく人気を保っているプロ仕様フォントである。何回見ても美しい。

 
 モリサワは、いわば文字の老舗だが、当社と同じく、めずらしく大阪の企業である。かんよう出版のホームページのタイトルにはなぜか、わざわざ「大阪の出版社」の触れ書きがある。大阪の出版社は、大阪発の書体で。大手出版社も多く採用しているモリサワの名書体にふさわしい本づくりをめざす。

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